練り香水の、ごく基本的な付け方から、やや応用的な使い方を紹介します。(管理人独自の、あまり一般的でないかもしれない使い方は、こちらで案内しています→管理人の「私だけかもしれない」使い方)
練り香水は、液体の香水と同様に、体温の高い部分に直接つけて使います。液体の香水は、普通は「吹き付ける」わけですが、練り香水は、軟膏を塗るようにすりこみます。
付ける場所は、具体的には、
のような部分になります。
しかし練り香水は、液体の香水ほど鋭く香らず、香りの拡散も少ないので、髪に付けるなど、液体の香水ではつけないような場所につけても失敗することがあまりありません。色々な場所につけて研究し、自分が香りを楽しめるベストな使い方を研究してみてはどうでしょうか。
(使い方の研究を楽しみ始めると、練り香水を一度に複数付けるとか、液体の香水と練り香水のダブル付けなども試してみると良いと思いますが、それはまた別の機会に詳しい記事にします)
人によっては、肌につけず、別のもの(ティッシュ、コットンetc)に付けて携帯するほうが好きな方もいます。液体の香水を、「手首に付けるのは嫌いだけど、ハンカチに一吹きして持つのは好き」という人がいるのと同じことだと思います。何につけて携帯するかは、個人の好みになり、ティッシュにつけてバッグに入れておくとか、コットンにつけて、それをロケットペンダントに入れるなど、方法は色々あります。
練り香水は、専用の「塗りつけ道具」はありません。自分の指でつけるか、スパチュラでつけるのが普通です。
私は、ほとんど指でつけますが、妙に固い練り香水や、指が入り難い容器の場合は、小さいスプーン(プリンに付いてくるようなプラスチックスプーンとか)や綿棒などを使うこともあります。また、あまり居ないとは思いますが、清潔でない指で平気で練り香水に触ってしまうような人は、何か道具を使った方が良いかもしれません。
私は、こんなものをスパチュラにしていますが⇒香りものブログ:私のスパチュラ(わざわざ記事にするようなものでもないのですが)、これで練り香水をとって塗ることはあまり無く、複数の練り香水を練り合わせてブレンドするときに使うことの方が多いです。
練り香水の、一度の使用料は、個々の好みに合わせてください。
練り香水は「軟膏状」だと書きましたが、ベタベタするほど付ける必要はありません。ハンドクリームを塗るときみたいに取ったら、完全に多すぎです。
私は、あっさり付けたいタイプなので、練り香水の表面を一なでする程度でうっすらと取り、手触りがサラサラになるまですりこんでしまいます。香りがもの足らないと感じたら、後からつけ足すこともできるので、多めに付けるよりは、控えめに付けて、後で足しましょう。
練り香水は、各銘柄によって、柔らかさや香りの強さが違うので、「必ずこのくらい付けましょう」「このくらいがベスト」と言えるものではありません。ご自分の好きな量が、ふさわしい量だと思います。
一般的に、通常の香水よりも、練り香水はのんびりゆっくり香りが立ってきますが、あまりプンプン香る練り香水というものは無く(私は無いと思っています。有ったらごめんなさい)他人のためよりも本人が楽しむ香りであることが多いです。そのため、人に香りを気付いてもらい、「お?」と言ってもらいたい、と思う人は、ちょこちょことこまめにつけ足して常に香りを新鮮にし、アピールした方が良いと思います。
私の考える、「他人にアピールするためにこまめに足す頻度」は、2〜3時間おきくらいです。マメな人は、もっと短いサイクルでも良いと思います。液体の練り香水を、このスピードで付け直したらものすごいことになると思いますが、練り香水はそうはなりません。
2〜3時間おき、などと聞くと、「そんなに面倒なのか」と思われる人もいるかもしれませんが、練り香水ファンは、ちょいちょい付けるのを楽しみたいタイプの人が多く、好きになったらそう面倒なものではありません。手の届くところに容器を置いておくようにして、仕事や家事の息抜き代わりに塗るのも良いものです。
私は、練り香水を、度々つけなおすタイプの人間です。しかし、練り香水を「付け直さない派」の人もいます。
付け直さない人は、「持ち歩きたくない派」とか、「練り香水は、朝の行事派」の人であって、「一日中香るから付け直し不要」と思ってる人はいないと思います。
よって、「朝付ければ、それなりに夜まで香るんじゃ?」と期待するとがっかりします。付けている本人には、夜になっても、何か動作のタイミングでふわっと香ることがありますが、その程度です。
私は、練り香水を自分の楽しみのために付けるので、外出時よりも、プライベートの時間の方が、練り香水をよく使うくらいです。
中でも、夜寝る前に付けるのが好きで、香りに包まれて眠る楽しみは、おすすめだと思っています。
※管理人個人の、リアルな練り香水の使い方は、こちらのページをごらんください→練り香水の使い方……私の場合
練り香水のつけ方や、つけて行く場所で、特にタブーは無いと思います。少なくとも、私の知る限りではありません。(香料には違いないので、香りものをつけて行くべきでないところにつけて行くのはやっぱりNGです)
私自身は、「付けるのやめとこう」と思うのは、料理する前くらいです。
練り香水は、置いておくだけでも、なんとなく周囲に香りがもれます。
つまり、引き出しにしまいこまずに、その辺に出しておけば、ルームフレグランス的に香りを楽しめます。練り香水の容器は、見た目もかわいいものが多いので、「出しておくのが嫌だ」というものは滅多にありません。
ほとんどの商品は、容器の蓋が閉まっていても香りますが、購入してから何年もたって、「もう体には付けない」と思うなら、蓋を開けておいて置けば、本格的にルームフレグランスになります。
また、下着や、リネン類と一緒の引き出しにしまっておけば、布類に、やわらかく香りが移ります。
タイトルに「らしい」と書いたのは、私自身がこの方法で使ったことが無いからなのですが、練り香水のパッケや、ショップの商品説明などには、
「便箋やカードの端のほうに塗りつけると、香りのお手紙を届けることができる」
と書いてあることがあります。
「香りのお手紙」は、大変魅力的だと思うのですが、私には、練り香水をつけたところがシミになるのではないかとか、ベタついて受け取った方が不快になるのではないかと思え、一度も実践したことがありません。
しかし、広く言われている使い方ではあるので、……多分問題ないのだろうと思います。
上の項目にも書きましたが、何年も前に入手したような古い練り香水は、酸化している可能性が高いので、肌に付けるのは良くない場合があります。そのようなときには、香りさえ良いままに残っているなら、上記のように別のものにつけて携帯するとか、芳香剤にしてしまうなど、肌につけずに楽しむ方法を見つけるのが良いと思います。
練り香水はどの段階で古くなったと言えるのか、というのはなかなか微妙な問題でして、質問されても、明確に答えるのは難しいです。市販の練り香水には、消費期限などは明記されていないものです。
厳しく考えるなら「蓋を開けて一年くらいが目安」とか、「夏を越した商品は、劣化したと思え」とかいうラインがあるのですが……私は、10年以上も前に買った練り香水でも、平気で使ってしまっています。
もしかすると、私の肌が異常に強いだけなのかもしれませんので、人にすすめることはできないのですが、私はよほど見た目にも劣化が明らかな場合(たとえば、変色が激しいなど)でないと、使うのをやめようとは思いません。練り香水の表面が汗をかいた後に再結晶した跡なども、「おやおや」と思う程度で、その後も普通に使います。そして、その結果肌のトラブルになったことは一度もありません。
香りが抜けてしまったものは、つけても無意味ですから捨てると思いますが、「古い」ことは、私にとっては使わない理由にはなりません。
あくまでも、私はこうしているという例ですので、同じことを実践なさる場合は、自己責任でお願いします。(参考までに書いておきますが、私は漂白剤を素手で扱っても荒れないような頑丈な肌です)