☆手作り練り香水は、こんなことが面倒くさい
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手作り練り香水は、こんなことが面倒くさい!

 練り香水を自作することは、練り香水好きには特別の楽しみです。
 世界に一つだけの香りを作れる喜び、自分の好きな材料だけを使える喜び、そして何よりも、大好きな練り香水を自分で作り出せること自体が喜びです。

 しかし、手作りするということは手間を掛けることであり、手作りならではの「面倒」というものがあります。
 練り香水を自作する人は、そのような面倒自体が楽しいタイプの人が多いので、この記事を読んでも「じゃあ手作りやめます」ということは少ないと信じ、あえて手作りの「面倒」を挙げてみようと思います。

その1:基材が余ると面倒くさい

 ホホバオイルミツロウワセリンは、練り香水作成後に使うあてが無い場合、扱いに困ることがあります。
 中でも、一番余ると困るのがミツロウで、スキンケアに使えるホホバオイルとワセリンに比べると、「これ、どうしたらいいの?」ということになります。そんなときに、ミツロウを大量消費する方法は、こちらのページでも少々解説していますが、無理に消費するというのは、結局無駄なお金を使ったに近いと思います。

 練り香水作りの材料は、一番最初は少なめに買うのが良いです。余程、「自分はこの先もかなりハイペースで練り香水を作る」との確信がなければ、余らせる量を最小限にするつもりで買いましょう。
 ホホバオイルやワセリンも、「多めに買っても、色々なことに使えるなら大丈夫だよね」と思うのはキケンで、元々そういうものをマメに使う習慣が無い人だと、しばらく保存して、そのうちに忘れはて、ある日古くなったのを発見して捨てるという運命をたどることが多いです。実は、このパターンが一番もったいないのです。

 結局、いろんなものを無駄にしたなと思うと、次回にも気軽に練り香水作りをしてみようという気もそがれるかもしれません。自分が消費できるペースで材料を購入しましょう。

その2:多く作りすぎると面倒くさい

 上の項「その1」にも通じますが、出来上がった練り香水も、多すぎると面倒です。
 多すぎると、使えど使えど無くなりません。余程出来上がりが気に入ったのならそれでもいいのですが、まあまあ以下のできばえで、それが終わりが見えないほど多量になると、作ったときには楽しくても、最終的にうんざりしてきます。

 使い切るまでにイヤになってしまうと、人は「捨てちゃえ」と思うものです。安いコストで作った練り香水だと、それほど「惜しい」という気持ちもなく、気軽に捨てちゃうのも簡単です。
 しかし、それは残念ですしもったいないので、最初は「こんな少量しか作らないの? つまんない」というくらいの量からスタートするくらいで良いと思います。

その3:香りが気に入らないと面倒くさい

 練り香水の作り方など紹介しているコラムには、
「練り香水を自作すれば、自分の好みの香りが作れる」
「世界に一つの、自分だけの香りが作れる」
などと書いてあるものです。

 たしかに、自分でブレンドすれば、それは世界にたった一つの香りです。私は、今までに「世界に唯一の香り」を何度も作りました。しかし、
「世界に一つの香り=世界一自分に合う香り」
とは限りません。世界一不可解な香り、世界一不愉快な香りだってできる可能性があります。

 自作の方法を紹介しているページにも書いていますが、香りが気に入らないものが出来上がった場合、後から微調整することは可能です。でも、微調整をし始めると、きりがないのです。結局、どこかで手をうって、微調整を打ち止めにすることになります。きっちりした性格の人・完璧主義の人には、それは気持ちが良くないかもしれません。

 また、「良い感じに出来上がった」と思っても、毎日使っているうちに粗が見えてきたり、特定の香りの強さが気になってきたりすることがあります。自分で作ったものであり、いつでも作り直せるものであると思うと、香りの最終地点が無いようなものなので、落ち着かない部分があるのでしょうね。(既製品だと、あまり好きじゃない香りでも「こういうものだ」と思うので、余計なことを考えないものです)

 自分の好きな方向にいつでも修正できる、使用途中で嫌いになっても対応できるということを楽しんだり、それを諦めることも楽しんだりできるなら、その人は練り香水作りに向いた人です。それを楽しめないタイプの人だと、
「自分だけの香りに憧れて作ったのに、なんか違う」
と幻滅するかもしれません。
 ぶっちゃけ、「香りの安定性」は、プロの作ったものの方が上です。特に、4種類以上の香りをブレンドすると、プロの調香士とアマチュアに圧倒的な差がつきます。

その4:材料を買い集めるのが面倒くさい

 何も無いところから一から手作り練り香水を作るには、材料を買い集めなければなりません。練り香水の材料は、スーパーとか100均に行けば全部そろうという類のものではありません。アロマ専門店に行っても、薬局に行っても、全部は難しいでしょう。なので、あちこちから買い集めることになります。そういうことが嫌いな人には面倒くさいだろうと思います。

 その面倒を回避する唯一の方法は、手作り練り香水キットで作ることです。
 たとえば、こういう商品があるのですが、

 レビューを見ると、評判は非常に良いです。
 私も、こういうセット商品を試してみたいという好奇心はあるのですが、うちには常時練り香水を作れる材料がそろっているので、買うタイミングがなかなかありません。そのうちに、買って作ってみたら、使い心地をアップしようと思います。

その5:オイル選びが面倒くさい

 エッセンシャルオイルになじみが無い方は、オイル選びが面倒くさいかもしれません。面倒というか、本当に選びようが分からないかもしれません。
 エッセンシャルオイルの世界は、本当に多様なのです。数が多く、値段帯も幅広く、「はじめて買うならどれか」というのが分かり難いです。

 アロマ好きからすると、多様だからこそ楽しみが尽きないのですが、「これさえ買っとけばヨシ」というのは見え難いですね。

その6:手作り練り香水が増殖して面倒くさい

 手作り練り香水の魅力にはまってしまうと、どんどん、どんどん練り香水を作ってしまって、「こんなに作ってどうすんの」という事態に陥ることがあります。
 練り香水作りは、作業自体は簡単で、あっという間にできるので、好きになってしまうと気軽に量産できてしまいます。練り香水作りが好きになるということは、多分香りをあれこれ加減するのも好きな人なので、香りの配合を変えたものを作ったりすると、数年分、いや10年分くらいの練り香水が、短期間に産出されることもあり得ます。そうして、ある日、
「どうするんだ、これ」
ということに気づきます。捨てるにはもったいないし、愛着もあるし、でもモノとしては劣化する一方だし……ということになります。

 実は、私はうっかりするとこれをやってしまうタイプなのです。そのため、あるときから、本当に少量しか作らなくなりました。私の自作する量は、ちゃんと計ったことは無いですが、多分1gくらいではないかと思います。


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