エッセンシャルオイル(精油)について
練り香水を作る材料の一つとして紹介しているエッセンシャルオイルについて、もう少し詳しく解説したいと思います。
エッセンシャルオイルとは何か?
エッセンシャルオイルとは、植物から有効成分を抽出したオイルです。「精油」ともいいます。
「植物から」と言うと、花から採ることを主に想像するかもしれませんが、実際は花からに限らず、茎・葉・根・実など、あらゆる部分から採れます。
大変多くの植物から抽出することができるので、エッセンシャルオイルの種類は、数百にもおよびます。(300とも、500とも言われますが、本当はもっと多い気がします)
エッセンシャルオイルは、それぞれの植物独特の良い香りがし、化粧品や、芳香剤などに利用することができます。20年ほども前には、エッセンシャルオイルの世間的な認知度は、ほとんど無いに等しいものでしたが、アロマテラピーの普及により、最近は、すっかり市民権を獲得しました。
エッセンシャルオイルの外見
香りに興味のある女性なら、一度はアロマ屋さんに入ったことがある方が多いと思いますが、アロマ屋さんに、液体の入った小さなガラス瓶(大きくても10ml入りくらいの)が、ズラッと並んでいるラックがあるのを見たことがありませんか? 大抵、香りの種類と、効能が書いた一覧表などがあり、テスターで香りを試せるようになっています。あれが、エッセンシャルオイルです。
エッセンシャルオイルは、見た目としては、無色から、透明な薄黄色や薄緑くらいの色味で、ほとんどは多少粘性のある液体で、まれに凝固しかかっているものを見かけることもあります。
壜の色は、透明のものもあれば、薄グリーン・薄茶・薄青など、色の付いたものもありますが、酸化を防ぐという観点からは、遮光性のある有色壜の方が、どちらかと言うとふさわしいです。
なぜだか分かりませんが、エッセンシャルオイルは、特に専門的にアロマなどをやっていない女性にも、「欲しい……」と思わせるビジュアルのようでして(香水壜みたいに、特に華麗な見た目ではないのに、不思議!)、エッセンシャルオイルのラックの前で、思わず足を止める女性は、非常に多いです。
エッセンシャルオイルの成分
エッセンシャルオイルは、抽出している植物により、主成分が異なります。それはつまり、特徴もそれぞれのオイルによって異なるということで、アロマなどで、
「リラックスしたいときにはこれ」
「抗鬱の効果があるのはこれ」
と使い分けされるのはそのためです。
(※エッセンシャルオイルに記載されている「オイルの効果」は、医学的な効能ではありません。絶対的な効果は期待しないでください)
エッセンシャルオイルの扱い方・注意点
以下のことを、必ず守ってご使用ください。
- 飲用しない
- 原液を(つまり、キャリアオイルなどで希釈しないものを)、直接肌に付けない
- エッセンシャルオイルの使用期限は、商品の期限表示に従う。(期限表示が無い場合は、開封したエッセンシャルオイルは、1年程度で使い切るものだと思っておきましょう。可能であれば、半年程度で使い切るのが無難です。しかし、ものすごく正直に言いますと、私は開封して数年たったエッセンシャルオイルも捨てずに使っており、一度も不都合があったことはありませんが……このあたりは、自己責任の世界になります)
- 冷暗所で保存すること
エッセンシャルオイルの買い方
アロマショップやハーブ専門店などで購入することができます。もちろん、ネットでも売っています。私の見たところでは、ネットショップの方が、種類は充実していることが多いです。
ネットで検索してみるとすぐに分かりますが、
エッセンシャルオイルというものは、非常に値段の幅が広いです。同じ3ml入りのボトルでも、ある商品は500円、別の商品は8,000円などということは、ザラにあります。この値段を分けるものは、単純に「品質だ」と考えて、ほぼ間違いありません。
エッセンシャルオイルは、合成の香料で香りを付けたものから、超高級な育て方をした植物より手間をかけて抽出したものまで、
品質にかなり差があるものが出回っています。一般的には、お金をかければかけるだけ、高品質なものを入手できます。
私の基準としては、「3mlで、大体1,000円くらいより上」のものを買うようにしていますが、この基準が形成されたのは、私の子供時代に、唯一の「オイルやハーブを買える専門店」だと思っていた
生活の木で売っているエッセンシャルオイルが、それくらいの値段帯で「純度100%表示のものがある」からです。これは、アロマの専門家の方から見ると、乱暴な基準かもしれません。
品質にこだわるのであれば、値段帯だけでなく、成分分析表・抽出方法・抽出部位・原産国の表示があるか確かめ、詳しく読んで判断するなどの方法をとることをおすすめします。
私は、エッセンシャルオイルを買うときは、大抵3〜5mlくらいの量を買うことにしています。なぜなら、エッセンシャルオイルは、少量でも強力な香りを持っているので、練り香水作りだけに使うのであれば、一度に大量に消費することはまず無いからです。
練り香水の作り方のページでも紹介しているように、練り香水を一回作るときに消費するエッセンシャルオイルの量は、かなり多くても20滴くらいなのです。エッセンシャルオイルの一滴の量は、約0.05mlですので奮発して20滴使っても、やっと1mlしか消費しません。
しかも、エッセンシャルオイルは、長期の保存には向かず、開封したときから劣化が始まります。大量消費が予想される方以外は、3〜5ml程度の購入で十分かと思います。
また、私が大量買いしない理由の一つに、「一つの種類だけでなく、色々な種類を試したい」という思いがあります。
例えば、ラベンダーも、ローズマリーも、イランイランも試したい、というときに、それぞれ10mlずつ買ってしまうと、消費の方法に、結構頭を悩ませることになり、駄目にしてしまう可能性も高くなります。
そんなの、ラベンダーならラベンダーだけで、ほかに浮気しなきゃいいじゃないかと思うかもしれませんが、エッセンシャルオイルを使うことに喜びを見い出してしまった人は、ほとんどが単一の銘柄では我慢できなくなります。(あれと比較しようとか、次はあれとブレンドしようとか考えたり、憧れのオイルができたりもする)ゆえに、エッセンシャルオイルは、かなり大量買い向きでない商品です。
《ネットショップで、エッセンシャルオイルを探してみよう》
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楽天市場の「エッセンシャルオイル」
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マンデイムーン エッセンシャルオイル
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ナチュラルアロマネットショップ エッセンシャルオイル
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生活の木 オンラインショップ
練り香水以外に使い道は?
入手したエッセンシャルオイルを、練り香水作り以外に使用する方法としては、
- 手作りコスメ
- 手作りアロマキャンドル
- アロマランプ・アロマポット・ペポライザー(アロマ専用の芳香器)に使用する
- ハンカチに数滴たらして香り付け(つけ過ぎるに注意!)
- アロマバス(バスタブに、アロマオイルを数滴たらす)
- アロママッサージ(キャリアオイルにエッセンシャルオイルを混ぜ、マッサージオイルにする)
- 手作りルームミスト
- ティッシュやコットンに数滴たらし、サシェのように使う
などの方法でご利用ください。
上記のように、エッセンシャルオイルの使い道は、結構多様にあり、しかも、めんどくさがりやさんでも実践できることが意外に多いのです。一度練り香水を作っただけで飽きてしまった方も、ぜひ手軽な方法で使い切ることをおすすめします。
(私は、使用期限を過ぎ、見た目もなんだか変色して怪しくなってしまったアロマオイルでも、香りさえよければ、最終的に「トイレに一滴たらして芳香剤に」という使い方で使い切ります。捨てません!)
エッセンシャルオイルについて、更に詳しく知りたい方は……
エッセンシャルオイルについて、更に詳しく知りたい方は、
エッセンシャルオイルについて〈その2〉もご覧ください。