通常の、液体の香水は、アルコールに香料を溶かしてあるものです。一方、練り香水は、オイルやワックスに、香料を練りこんで固めたものです。アルコールと、オイル&ワックスでは、圧倒的に揮発性が違います。
もちろん、アルコールの方が、揮発性が強いわけです。香水は、揮発とともに、香りが立ちのぼるものですので、液体の香水よりも、練り香水の方が、ゆっくり、のんびり香るのです。
つまり、付けたての香りの鮮烈さは、液体の香水の方が鮮やかですが、穏やかな香りが長持ちする、という意味では、練り香水の方がすぐれています。
練り香水は、主成分にアルコールを使っていませんので、アルコールアレルギーがあって、液体の香水が使えない人にも、問題なく使えます。
特にアルコールアレルギーでなくとも、肌の弱い人には、練り香水はおすすめです。練り香水の多くは、ミツロウや、ホホバオイルなど、スキンケアにも使用される、肌に優しい成分を多く使っているからです。
(とは言っても、人によっては、皮膚の柔らかいところに塗ると、かゆみ・かぶれ等が出る場合があります。実際に、このサイトのいくつかの記事に書いていますが、私は何度かかぶれを経験していますし、「あの練り香水を使うと、よくかぶれる気がする」と思っているものがあったりします)
液体の香水は、アルコールに対する香料の濃度により、パルファン、オードパルファン、オードトワレ、オーデコロン、のように呼称が分かれていますが、練り香水には、そのような分類はありません。
断言してしまいますが、「パルファン」のように香る既製品の練り香水などは無いです。少なくとも、私はそれほど香る練り香水は知りません。
一般的に練り香水は、ちょっともの足りないかなと思われるレベルの香りの立ち方をすると考えて良いです。